2026/03/28

空手道という名の「移動祝祭日」

 ヘミングウェイは、その著書の中でこんな言葉を残しています。


>「もしきみが幸運にも青年時代にパリに住んだとすれば、きみが残りの人生をどこで過そうともパリはきみについてまわる。なぜならパリは移動祝祭日だからだ」

この春、道場を卒業していく門下生がいます。

彼を見送りながら、私はこの言葉を思い出していました。


道場を離れても、空手道は共にある

進学や就職、あるいは新しい挑戦のために道着を脱ぐ。それは一つの「卒業」かもしれません。

しかし、道場で学んだことは、単なる「突き」や「蹴り」の技術だけではないはずです。


左座右起」で身につけた、日常の中の凛とした所作。

手三里」の稽古で知った、人を傷つける痛みと癒やす優しさ。

断じて行えば鬼神も之を避く」の精神で向き合った、自分自身の弱さ。


これらは、一度身につけてしまえば、たとえこの先どこで、どんな人生を歩もうとも、彼の中にずっと残り続けます。



空手道は、道場の中だけで完結するものではありません。

困難に直面した時の踏ん張り、相手を敬う礼節、そして自分を律する心。道場を離れた後の人生という大きな舞台でこそ、それらは真の輝きを放ちます。


いわば、空手道そのものが彼にとっての「移動祝祭日」になるのです。


幸運にも、多感な時期をこの道場で過ごした君へ。

これから先、道着を着る機会はなくなるかもしれない。けれど、君がここで手に入れた「強さ」と「しなやかさ」は、一生君についてまわります。


空手道を卒業したその足で、新しい世界へ胸を張って進んでください。

君のこれからの人生が、素晴らしい祝祭でありますように。


またいつでも、この「道場」に顔を見せに来てくださいね。


2026/03/21

野菜配りおじさん?いえ、とりあえず師範です。

 家庭菜園で丹精込めて育てた「こぶ高菜」が収穫期を迎えました。

先日の稽古の際、道場生の親御さん方にお裾分け(という名の押し付け?)をさせていただきました。


「野菜配りのおじさんが来た」と思われたかもしれませんが……一応、これでも師範です(笑)。



鹿児島の空手家に受け継がれている明訓に、

一年先を思いては花を育て 十年先を思いては木を育て 百年先を思いては人を育てる

がある


人を育てるということは、その人の一生、さらにはその先の未来までをも見据えた、最も息の長い、そして尊い仕事であるという意味です。



無農薬の野菜と、道場生の成長

私の家庭菜園では、野菜を無農薬で育てています。

虫がつかないか、病気にならないか、土の具合はどうか。毎日様子を見守り、手間を惜しまず、自然の力で力強く育つのを待ちます。


道場での指導も、これと同じではないかと感じています。


焦らず、じっくりと: すぐに結果を求めるのではなく、土台(基本)をしっかり作る。


個性を活かす: 野菜にそれぞれ適した育て方があるように、道場生一人ひとりの性格やペースに寄り添う。


心身(しんしん)を育む: 身体を鍛えるだけでなく、優しさや礼節といった「心の栄養」をたっぷりと注ぐ。


手間暇かけて育てた無農薬野菜が滋味深い味わいになるように、道場生たちにも、芯の強い、豊かな人間へと育ってほしい。


「こぶ高菜」を配りながら、そんな「百年先の未来」に思いを馳せた一日でした。

2026/03/13

麓(ふもと)道場、ついに始動!

 

先日の土曜日、「麓道場」がスタートしました。

初日から、空手のと英語の軽やかな響きが混ざり合う、非常に「自由」で活気ある空間となりました。既存の道場の枠にとらわれず、新しい形での稽古が形になりつつあります。



麓道場のここが魅力

  • 「空手×英語」の自由なスタイル 時間内で空手に打ち込むも良し、英語に触れるも良し。それぞれの目的や興味に合わせて選べる自由な雰囲気が、この道場の持ち味です。

  • 道場の垣根を超えた交流 串木野道場や東市来道場など、所属に関係なく誰でも利用できるのが大きな特徴です。違う場所で稽古する仲間が集まることで、新しい刺激と発見が生まれています。

  • ボーダレスなコミュニティ 武道に国境も年齢もありません。初回の様子を見て、改めて「多様な人々が集う場所」としての可能性を強く感じました。



新しい仲間を募集中です!

麓道場は、始まったばかりのまっさらな場所です。

  • 老若男女、誰でも歓迎 「健康のために」「礼儀を身につけたい」「心身を鍛えたい」動機は何でも構いません。

  • 国籍は問いません 言葉の壁を超えて、空手という共通言語で繋がりましょう。

「新しく何かを始めたい」という思いがある方は、ぜひ一度、この自由な空気を感じに来てください。



【麓道場 詳細】

  • 場所: 上名交流センター 軽運動室

  • 時間: 毎週土曜日 16:00〜18:00

  • 問合せ: 十段師範 長野 龍神(090-7531-0726)

 新しい挑戦を始める皆さんを、道場でお待ちしています!

2026/03/06

第8回防具付鹿児島県空手道選手権大会のおしらせ

日時:令和8年4月26日(日) 

場所:いちき串木野市総合体育館


みんなで参加し、入賞を目指して全力で挑みましょう!


空手道の稽古において、試合は単なる勝敗の場ではありません。真剣勝負という極限の状況に身を置くことで、普段の稽古では見えてこない「明確な課題」が浮き彫りになります。その課題と向き合うことこそが、心身を一段上のステージへと成長させる最短の道です。



試合に出る本当の意味

真の自分を知る: 試合場の上に一人で立った時、自分の心にどんな思いが去来するか。それこそが、あなたの「真の実力」であり「本音」です。


自分自身の心との戦い: 相手は鏡です。恐怖や慢心に打ち勝ち、自分をコントロールできるかどうかが問われます。


空手道を深く味わう: 空手道を最大限に楽しみ、満足感を得るには、試合という真剣勝負の場を経験することが一番の近道です。



日頃の稽古の成果を試す絶好の機会です。

目標は高く、入賞。しかしそれ以上に、「自分自身に勝つこと」を目的として、一歩踏み出してみませんか。


熱い志を持って挑戦しましょう!


道場での申し込み、お待ちしています!